株主の皆様へ
株主の皆様には平素から格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。
2014年11月期(2013年12月1日から2014年11月30日まで)の事業の概況についてご報告いたします。
なお、当連結会計年度から、海外子会社の決算期を、従来の9月30日から11月30日へ変更しました。このため、海外子会社の2014年11月期連結会計期間は、2013年10月から2014年11月までの14ヶ月となっております。
経営環境
当期における当社グループをとり巻く環境は、国内での消費税引き上げの影響、中国をはじめとした新興国経済の成長鈍化など一部に弱さが見られるものの、米国を中心とした先進国経済の回復基調の継続と、海外の自動車生産の堅調な推移などから、総じて緩やかに回復している状況にありました。
事業の経過ならびに成果
このような状況のもと、当社グループは、工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、海外の現地ユーザーを中心とした新規開拓や、新商品の投入、既存商品のラインナップの拡充にとり組むとともに、第1四半期から海外子会社の決算期変更を行った結果、当連結会計年度の売上高は、2,182億円と前期に比べ24.2%の増収となりました。このうち、国内向けの売上高は1,184億円(前期比12.0%増)、海外売上高は997億円(同42.6%増)であります。
利益面につきましては、操業度の改善や、生産性の向上をはじめとしたトータルコストダウンの成果をとり込み、営業利益は185億円(前期比50.5%増)、経常利益は184億円(同57.5%増)、当期純利益は99億円(同48.1%増)となりました。
配当金
株主の皆様に対する利益還元を重要課題の一つとして位置づけ、配当金につきましては、連結業績、配当性向などを総合的に勘案し、安定的な配当を継続実施することを基本としております。内部留保資金につきましては、将来の事業展開、財務体質の強化に充当する考えであります。
期末配当金につきましては、この方針のもと、当期の業績を反映し、株主の皆様のご支援にお応えするため、前期より2円増配して、1株につき8円とさせていただきました。
今後のとり組み
今後の見通しにつきましては、国内景気の減速懸念は残るものの、中長期的には、北米や新興国市場を中心に、自動車や産業機械、建設機械、航空機分野の需要拡大が見込まれ、総じて堅調に推移することが予想されます。
当社グループといたしましては、国内外のボリュームゾーンに軸足を置き、販売・サービス体制の充実、商材・ラインナップの拡大をすすめるとともに、調達体制の強化や、生産ラインの革新などによる原価低減にとり組んでまいります。そして、長期ビジョン、昨年1月に策定しました中期経営計画2016の実現に向けて、業績の一層の向上と、安定した収益基盤の確立に努めてまいります。
株主の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。
2015年2月
代表取締役社長